なぜロードバイクのカスタマイズでホイール交換が優先されるのか
エントリーグレードのロードバイクを購入してしばらくすると、
カスタマイズしたいところがどんどん出てくると思います。
まず最初に交換して高い効果が得られるのがホイールの交換です。
なぜホイールが一番の交換候補なのか?
例えばで完成車の重量をパーツごとに比率で表してみましょう。
エントリーモデルで比較的軽量な総重量8.5kgと仮定し、推察します。
重量(g) | 割合(%) | |
フレーム(ハンドル+ステム+シートポスト+フォーク) | 3143 | 37% |
コンポーネント (シマノ105) |
2453 | 29% |
ホイール (シマノWH-R501) |
1889 | 22% |
ペダル (PD-R540-LA) |
330 | 4% |
サドル | 330 | 4% |
タイヤ+チューブ | 355 | 4% |
計 | 8500 |
フレームは代えがたいものとして考えると、
次点はコンポーネントですが、
105→アルテグラへの換装で
2453g→2272g(△181g)
8万円で大体このくらい。
軽量化の効果を考えると2.2g/千円
カンパニョーロのゾンダに履き替えてみましょう。
1889g→1569g(△320g)
4万円で大体このくらい。
軽量化の効果を考えると8g/千円
軽量化の側面だけ考えると費用対効果は3倍以上になります。
コンポーネントの交換が次点となるのは、換装にかかる手間も大きな障壁です。
タイヤの軽量化も費用対効果が高いほうですが、恒常的な手段とは言えず、
軽量タイヤはパンクのリスクも上がるので決戦仕様での手段と思います。
足回りの軽量化は重量以上に感じるワケ
安価なホイールから交換すると、リム重量の軽量化が大きくスピードUPに貢献します。
ペダルを踏んだとき、
より軽いリムの方が遠心力が少ないため、
より少ないパワーで前に進む力を生み出せます。
というわけで、漕ぎだしの速さの理由は遠心力の少なさにあります。
反対に回り始めてからの運動では、
軽いリムは重いリムより向心力を維持するため、
連続してパワーを入れて巡行を促さなければなりません。
回転基部の円滑性の高さ、ホイール全体の剛性の高さにより補完すると、
この慣性の低減をやり過ごし、理想のホイールが出来上がります。
市街地は信号、交差点でストップ&ゴーが多いので軽量ホイールがおすすめ
長い距離をノンストップで走られる環境になかなか恵まれない市街地でのライドは、
特に軽量化による恩恵が高いです。
完全にストップした状態からの発進はかなりのパワーを使います。
ここでのパワーロスは大きな疲労感を生むため、
こぎだしのパワーロスを減らす手段として軽量化は有効な手段と言えるでしょう。
というわけでロードバイクのカスタマイズで最初に手をつけるのは、
高性能なホイールからいかがでしょうか。